反り腰を即効でなおす。姿勢の専門家が解説!すぐできる簡単エクササイズ5選つき!

ぽっこりとしたお腹やグイッと後ろに出っ張ったお尻、あるいは慢性的な腰痛など「反り腰」は
見た目や、体調に様々な影響を及ぼします。

できればそうした状態は早めに抜け出したいもの。きっと、読者の方の中には長年反り腰に悩まされていて、「即効性のある反り腰の治し方ってないのかな?」と思っている方もいるでしょう。

では、反り腰を「即効」で治す方法はあるのでしょうか?結論から言いますと、一時的に改善する方法はありますが、即効で治す方法はありません。

なぜなら、反り腰は「身体の間違った使い方や、筋力や柔軟性のアンバランスな状態が長年続いてなるものだから」です。そのため、治すにはある程度時間がかかります。

ただ、必要とはいえ、反り腰を治すために長期間エクササイズなどに取り組むのは大変かと思います。

そこで、今回は反り腰を治すために、なるべく負担が少なくて済むよう、自宅でできる簡単で効果的なエクササイズをお伝えしたいと思います。

難易度低めで続けやすい種目ばかりですので、ぜひ参考にしてみてください!

目次

反り腰の人の特徴

エクササイズの紹介の前に、まずは反り腰の人の特徴を見ていきましょう。

反り腰の人は、骨盤が前傾してしまっているのが原因です。

それに伴って見た目の部分で様々な変化が起こります。もし、次のような特徴をお持ちの方は、反り腰の可能性があります。

お腹がぽっこり出ている

反り腰の人の中には、ぽっこりお腹が気になる人もいると思います。これは、腰や背中の筋肉が緊張することで、反対にお腹の筋肉に力が入りにくなるのが原因だと考えられます。

全体的には細身だったり、あまり脂肪がついていないのになぜかお腹のぽっこりが目立ってしまう人の場合、反り腰によってお腹が出てしまっている可能性があります。

お尻が突き出している

反り腰は骨盤の前傾によるものだとお伝えしました。実際に鏡を見ながらやってみるとよくわかりますが、骨盤が前に傾くと、お尻がグイッと後ろに突き出した状態になります。

特に横から見た時にはお尻のシルエットが目立ちます。

太ももの前側の筋肉が硬かったり、太くなっている

反り腰の方の場合、太ももの前側の筋肉の硬さや、太さが気になることがあります。

これは、そうした部分の筋肉が硬くなっていたり、働きすぎることで骨盤を引っ張ってしまい、骨盤の前傾を助長してしまっているからです。

上半身の太さは気にならないのに、なぜか太ももの前側が太くなっている場合、見た目を整えるためには反り腰を改善することが効果的な場合があります。

女性の方の場合、脚を細くしたいと思っている方は多いと思いますが、反り腰の状態で運動などを頑張っても逆効果になることもあります。

運動しても効果が出にくい場合、反り腰かどうかご自身の姿勢を確認してみましょう。

反り腰がもたらす不調

反り腰は見た目だけではなく、体に様々な不調をもたらすことがあります。ここでは、反り腰によってどんな不調が起こるのかを説明していきます。

①慢性的な腰痛

反り腰は腰を反らす筋肉が緊張し、硬くなった状態です。筋肉の緊張状態が続けば、血流は悪くなりますし、背中の動きも悪くなるため腰痛につながることもあります。

通常であれば背骨はゆるやかなS字カーブを描くことで、腰への負荷を分散しています。

ところが、反り腰になるとバランスが崩れてこの負担が腰に直接かかってしまい、腰痛や腰椎の変形による脊柱管狭窄症になることもあります。

②体のむくみにつながる

反り腰の場合、背中や腰回りの筋肉、あるいは太ももの前側の筋肉の緊張が強くなります。

筋肉の緊張が強ければ、血管が圧迫され血の巡りは悪くなり、むくみにつながってしまいます。

③肩こりにつながる

反り腰の方の場合、キレイな姿勢を取ろうとて、腰だけでなく胸もしっかり張ろうとしてしまうことも多いです。

そうした姿勢は肩から背中にかけての筋肉が緊張してしまいます。緊張が続けば血流は悪くなり、疲労も蓄積し、肩こりにもつながっていきます。

反り腰を治す簡単エクササイズ

ここからは反り腰を治すためのエクササイズを紹介します。簡単にできるものばかりですので、ぜひ取り組んでみてください。

①キャットハンド

反り腰の方の中には肋骨が開いてしまっている人もいます。肋骨が開いていると、見た目が寸胴になったり、背中をうまく丸めることができません。

このエクササイズでは肋骨を閉めながら、骨盤を後傾させる感覚やお腹の筋肉を使う感覚を掴んでいきます。

①座った状態で横を向く。向いた側の膝は曲げて、逆脚は軽く曲げた状態で斜め後ろへ
②両手を着いて横に2歩ずらす
③骨盤を後傾させて背中をグッと丸める
④捻った側の手を軽く持ち上げて地面から離す
⑤そのままの状態をキープする
⑥終わったら反対側も同じように行う

背中を丸める時には、お腹にグッと力を入れて、骨盤をしっかり後傾させることがポイントです。呼吸を止めないように注意します。
30秒キープを目安に行っていきましょう。

動画はこちら!
キャットハンド

②反り背中矯正エクササイズ

反り腰の方の中には、いい姿勢を取ろうとして過剰に胸を張ったり、肩甲骨を寄せて腰から背中周りの筋肉が緊張してしまっている方がいます。

このエクササイズは、その緊張をとるとともに、骨盤の後傾を促していきます。

①両膝を曲げて地面に座った状態で、片方の脚を逆の脚の上に乗せる
②脚が乗っている側に体を倒して、横に寝た状態になる
③身体の下側になった手で頭を支え、骨盤を後傾させて背中を丸める

下っ腹にギュッと力を込めて、恥骨を引き上げるイメージで行うのがポイントです。この時、腰や背中が反らないように注意しましょう。
まずは10回を目安に行ってみてください。

動画はこちら!
反り背中の矯正エクササイズ

③腰腹筋

反り腰を治すためには、恥骨をしっかり動かして骨盤の後傾を促す必要があります。このエクササイズで恥骨を動かす感覚を覚えていきましょう。

①膝を立てた状態で仰向けに寝る
②腰がフラットな状態から、恥骨を引き上げ骨盤を後傾させる

腰を地面に押し付けるようにしながら、恥骨を引き上げるのがポイントです。
まずは10回を目安に行ってみてください。

動画はこちら!
腰腹筋

④恥骨腹筋

腰腹筋同様に、恥骨をしっかりと動かして骨盤の後傾を促します。
①うつ伏せの状態になる
②腰がフラットな状態から、恥骨を引き上げて骨盤を後傾させる

恥骨を地面に押し付けるようにするのがポイントです。
まずは10回を目安に行ってみてください。

動画はこちら!
恥骨腹筋

⑤膝腹筋

腰腹筋、恥骨腹筋同様に恥骨をしっかり動かして骨盤の後傾を促します。上半身を起こした状態で行うので、最初は感覚を掴むのがやや難しいかもしれません。
①膝立ちの状態になる
②手を胸の前で伸ばして両手を組む
③腰がフラットな状態から、恥骨を引き上げて骨盤を後傾させる。

恥骨を引き上げた際に、自分で直接恥骨を見られるようにするのがポイントです。
まずは10回を目安に行ってみてください。

動画はこちら!
膝腹筋

最後に

今回は反り腰は即効で治すことができず、ある程度時間がかかるということ、反り腰は見た目の部分や体調面でデメリットをもたらすこと、長期間続けやすい簡単なエクササイズを紹介しました。

繰り返しになりますが、反り腰は筋力や柔軟性のアンバランスさや、間違った身体の使い方が長年積み重なったものなので、1回や2回エクササイズをしたぐらいでは、キレイな姿勢に戻すことはできません。

ですが、今回お伝えしたようなエクササイズを継続的に行っていけば、少しずつではありますが、改善はみられるはずです。

運動習慣がない方でしたら、まずは1種目だけでも構いません。まずは身体を動かすことを習慣にするところから始めてみましょう。慣れてきたら少しずつ種目を増やしてみてください。

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